「牙神獣兵衛/獣兵衛忍風帖」のメイキングです。
製作・文;大西
2003年夏雑誌用の造り起こしとして「牙神獣兵衛」立体化企画を打診していたのが版元さんの許可が出て製作できることになる。
初見からはや十年、いつか造りたいとラク造形(上の画像はその一つ)もたくさん造っていたが、今回、版元さんの完全監修という公の仕事として立体にするチャンスが与えられ、うれしくて気がついたらラフを造りはじめてました。
で、劇中のオープニングシーンをイメージしながら検討用のラフを造る。
ある程度形になったのでホビージャパン編集部に送る。
ラフを観たキャラクターデザインの箕輪氏からコメント付きのラフ画が届く。
がぜんやる気が出てきたので一から造り直す事に。
この段階で直接版元監修。
監修時指摘された箇所を中心に造り直す。
ついでに下半身を造り直して袴をゆったりボリュームアップ。
この段階で画像で版元監修。
箕輪氏から袴のボリュームはやりすぎとのご指摘が。前回のプロポーションバランスの方がキャラクターのイメージに近いとのことで、再度下半身を新造。
上半身も袖をゆったり大きくし、ウエスト(帯)の位置を下げる。
若干修正が入ったので修正後、表面仕上げをして原型完成。 頭は笠を被ったのと笠なしの2タイプ用意した。
撮影用のベースを製作。
塗装完了後、ホビージャパンで撮影。
その後、版元に完成品を見せにいった際、この獣兵衛をガレージキット化したいと版元さんに打診。
ガレージキット化の許可が出る。ホント夢の様。
商品化に向け、撮影スケジュールの都合で妥協した箇所を中心に原型を改修。
改修が終わり直接版元監修へ。
再度髪の毛の修正。最終監修。
その際次回作「蟲蔵」の試作を持参。(右画像)
監修も通り、商品化に向け、量産開始。
テストショットが上がってきたので商品見本と合わせて版元さんへ納める完成品の塗装。
ベースを新たに造り、その上に獣兵衛を立たせアクリルケースに納める。
完成後直接納品。川尻監督・箕輪氏からありがたい辛口コメントを頂く。
原作者の方々から自作品についてコメントをいただけるなんて、ホントに原型師冥利に尽きる。
初見からはや十年、やっと念願叶い立体化することが出来た。
どこまでできるか分からないが、「獣兵衛忍風帖」に登場した個性豊かなキャラクターをシリーズ化していきたい。
が、いまだ獣兵衛に続く原型は完成していない。
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