「式波・アスカ・ラングレー／一番くじ ヱヴァンゲリヲン新劇場版 ～リフトオフ！～」のメイキングです。
(C)カラー
原型製作・文／大西孝治
■2013年12月末
普段男キャラばかり造っている大西になんと女の子キャラの製作依頼が！
無謀なことをするメーカー担当さんの期待に応えられるよう頑張ろう。
■2014年1月中
ポーズ・衣装などまだ何も決まっていなかったので
ジャージver.とテストスーツver.のポーズラフ（小さな試作）を造り担当さんの指示を仰ぐ。
■2014年2月中
企画が通り正式に製作スタート。
ジャージver.のA案を元に
・ポケットから手を出す（シーンがそうだから仕方ないけど動きが制限されるので）
・にっこりさせちゃってほしい（仏頂面はさけたい）
・首を上げてほしい（帽子と眼帯で顔が隠れやすいので見下してるように見えない程度）
との指示。
■2014年3月中
メーカーさんへ進捗報告。
両手をポケットに入れるのはNGということで左手は帽子のつばを握らせてみた。
顔は笑顔にしてほしいとのことでしたが、劇中のシリアス顔とのギャップが気になる。
ラストワン賞やダブルチャンス用に表情＆服装のバリエーションを考える。
※当初はアスカ単独のくじ企画と聞いていたので。
バリエーション３と４はボツに。ヘルメットver.造りたかったなぁ。
■2014年4月中
メーカーさんへ進捗報告。
この段階で版元さんの監修を受けることに。
※注意！！製品版のジャージは取り外せません。
■2014年5月上旬
版元監修。ここで思わぬ事態に。
アスカ単体くじではなく綾波もラインナップされるとこの場で初めて聞く。
綾波（別の原型師さん作）と並べてみたらアスカ大きすぎ。
綾波はすでに完成しキャストに置き換えられていたのでもう直せない状況。
なのでアスカを造り直すことに。
あとは仕上げて納品するはずが…。
■2014年6月初旬
メーカーさんへ進捗報告。
急ピッチで進め、なんとかサイズ変更前くらいまで回復。
せっかく造り直すのでポーズをよりダイナミックにしてみた。
前回監修時にご指摘いただいたので腕はやや長めにしてます。
前のより良くなったので結果的に造り直してよかった（と思いたい）。
■2014年6月上旬
メーカーさんへ進捗報告。
髪の毛もほぼ終わり、あとは表面仕上げと細かなモールド入れ。
■2014年6月中旬
細かなモールドはまだですがジャージパーツも揃ったのでこの段階で版元監修を受けることに。
ようやく商品仕様が決まり、アスカのバリエーションは２タイプとなった。
A賞はプラグスーツで猫耳キャスケット（帽子）、
ラストワン賞のジャージver.はキャストオフ（脱着）仕様では無くなったので
一度はボツになったポケットに手を入れたポーズにし、ベストアングルを変えることでA賞と差別化を図る。
さらにフェイス（顔）パーツの形状自体は同じだが、
口元を隠しアイプリント（目の塗装）をA賞と変えることで
より劇中のイメージに近づけることができた（と思う）。
共用パーツが多い割にイメージが異なる２タイプの商品になったんじゃないかなっと。
そんなこんなでいよいよ納期がヤバくなってきた。
■2014年6月下旬
お昼に原型受け渡し予定のはずが遅れに遅れ、メーカー担当さんにお渡ししたのは外が暗くなってからでした。
担当さんはその足で複製業者さんへ。
この日は泥のように眠りました。
と、いうような状況だったので完成原型の画像はありません。
■2014年7月中旬
台風で塗装できない日が続いたので予定より二日遅れでようやく彩色見本完成。
細かい箇所の筆塗りはATUMIさんに手伝ってもらいました。
胸元とバックパックのナンバー「2」はIllustratorでデータを起こしアルプス電気のプリンター「MD-5500」でデカール用紙に印刷しました。
■最後に
これまでは綾波派でしたが「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観てからアスカ派になっていたので、いつかアスカを造ってみたいなぁと思ってました。
が、わたしに女の子キャラの依頼が来ることは先ずないのでイベント用に造ろうかなと考えてたところこの依頼。
あえて大西に仕事を振ってくれた担当さんに報いるためにも一生懸命造りましたが
皆さんの評価が気になるところです。
■完成品（彩色見本）は下記リンクを参照ください。